2017年6月12日月曜日

2017年度 第8回

 ゼミ生のRです。

  8回ゼミを行いました。今回のゼミは、大野更紗著『困ってるひと』を全員で読み、各々が印象に残った内容を挙げディスカッションを行いました。


  主なテーマとして挙がったのは以下の2つです。
・現代医療に感じる不条理への解決策や理由
・困ってるひとの存在を知った上で、助ける人と助けない人の違いとは何か
その他にも、本書内の人物の行動について意見を述べたり、人物間の関係性について深く考察をしました。



  私はディスカッションの中でも、上記の主なテーマ二つ目に挙げた「困ってるひとの存在を知った上で、助ける人と助けない人の違いとは何か」についてが、非常に印象に残りました。生きている一人一人に個々の生活がある以上経験や環境はもちろん異なってきますから、これだ!という答えはきっと無いのだと思います。ですが、それをふまえた上でもこのディスカッションは大変有意義なものでした。自分が、何か困ってるひとを助けようと思う時はどういう感情が働いているのか等、行動を見つめなおす機会になりました。それと同時に、本書内で出てくる難民のように、自分とはどこか離れていると感じてしまいがちな人達をどうして私達は助けることをせず、ただ報道等で状況のみを知っているというかたちにとどまってしまうのか。その答えも完全なものではありませんが、以前よりも自分の考えというものはまとまってきたように感じます。

  『困ってるひと』は非常に読みやすく、学ぶことや考えさせられることが多い本でした。今回のディスカッションをここだけのものにせず、自分の考えを構築する一つとして、残していきたいと思います。