2017年8月30日水曜日

網代でゼミ合宿

担当教員の相澤です。8/29と30の二日間、網代でゼミ合宿を実施しました。

ゼミ生のRさんとYさん2名に加えて、私が担当しているフランス語のクラスから5名がゲスト参加。私も加えて、総勢8名での合宿となりました。

初日は午後に宿に到着後、毎回のゼミと同様、新書の内容を報告する勉強会を実施しました。今回は、フランスに関連する本をゼミ生二人が報告し、フランス語クラスの学生が発表についての質問・コメントをする形式で行いました。Yさんが野崎歓『フランス文学と愛』(講談社新書)を、Rさんが岡本裕一郎『フランス現代思想史』(中公新書)について発表。フランス語の学生は、上級生も多く、鋭いコメントと質問が飛びました。いつも同じメンバーでマンネリになりかねないゼミ活動ですが、ゲストの参加はゼミ生にも私にも大変刺激になりました。


夜は、宴会場での夕食後、部屋で懇親会を行いました。学生たちは「人狼」ゲームでとても盛り上がっていましたが、初体験の私は何が面白いのかさっぱりわかりませんでした。。世代差でしょうか。。

二日目は、学生たちは海へ出かけました。 昨日の勉強会、懇親会を通して、学年やクラスを超えて仲良くなってくれたようで何よりです。ゼミ合宿は、勉強の機会ではありますが、何より学生同士が互いをよく知るためのイベントだと考えています。今回、この目的は達成できたようです。

2017年7月25日火曜日

第13回ゼミ

 ゼミ生のRです。

  前半期最後である第13回ゼミを行いました。今回のゼミは、ゼミ生が中公新書から選択した本を紹介しました。

  初めにYさんが、大城道則著『ツタンカーメン「悲劇の少年王」の知られざる実像』を紹介しました。古代エジプトの歴史や文明については全くといっていいほど知識が無かったので非常に勉強になりました。有名な王の一人「ツタンカーメン」の死の真相等は史料の限界により確実な事実としては判明していませんが、政治的陰謀の絡んだ説など証拠が見つかっていないながらも、そのような話が聞けたのはとても楽しかったです。まだまだ謎が多い「ツタンカーメン」ですが、本の紹介を聞いて以前より興味が湧きました。

  次に私Rが歌田明弘著『本の未来はどうなるか―新しい記憶技術の時代へ』を紹介しました。本書の内容は本が無くなることへの文化の衰退を嘆くものでは一切なく、現在の本という形を超えて記憶装置としての未来を見ていくといったものでした。私自身、本は紙媒体の方が読みやすいという考えを持っているのですが、本書を読んで本の読み方や形は時代によって変化していくということを学びました。紙媒体としての本を主に愛用している中、未来の本の姿をすぐに受け入れることは難しいのですが、確実に多様な視点からの刺激は受けました。

  冒頭にも書いたように、今回のゼミは前半期最後のゼミでした。自身の初めの頃の本のプレゼン等を振り返ると、以前よりも内容のまとめ方、紹介の仕方など成長出来た部分があると思います。また様々な新書を読むことにより、多様な方面からの知識を吸収することも出来ました。前半期のゼミでの経験、そして反省を生かし今後も頑張っていきたいです!

2017年7月11日火曜日

第11回ゼミ



 ゼミ生のYです。

 今回はDさんがお休みだったので、相澤先生とゼミ生二人でゼミを行いました。

 さて、今回のゼミでは前半は前回課題として出された岩波ジュニア新書から各々選んだ本の紹介を、後半は大学の異文化交流の学習スペースであるコトパティオにて英語を使った遊びを体験しました。
明るくて楽しげな雰囲気が教室の外からでも伝わってきます

 まずは本の紹介から。
 始めに相澤先生が、大野竜三著『タバコとわたしたち』を紹介して下さいました。この大野氏はがんの専門医をされている方で、タバコの健康への害とそれを容認してしまうかのような社会についての問題提起がなされていました。タバコは百害あって一利なしという諺が古くからあるにもかかわらず、たばこ税等の存在の大きさによってタバコが必要悪となってしまっており、喫煙者にも政府にも依存性のある物質のように感じました。切り離して考えるには時間がかかりそうです。

 次に、Rさんが関文威・小池勲夫編『海に何が起こっているか』を紹介しました。現時点での人々の海への理解が浅く、海洋環境の変化による生物の繁栄への影響や温暖化の影響による海面の上昇などの近年海で起こっている現実を受け入れ、もっと理解を深めようという内容でした。海洋環境の変化の原因に大きな割合を占めているのが生活排水だということで、自分では無意識のうちにしてしまっている無駄や怠りに気づかされたような気がします。身の回りの小さなことから気をつけていけるといいのではないでしょうか。

 最後に私が岩田康夫著『ヨーロッパ思想入門』を紹介しました。ヨーロッパ思想ではギリシャ思想やキリスト教の宗教的思想などが混ざって、ヨーロッパ哲学が成り立っています。ヨーロッパ哲学において神は切っても切り離せない存在であり、捉え方は違えど思想の根底にあるもので、これを完全に論理的に理解することはありえません。自分で選んだものの内容はとても難しく、これを書いている今でもきちんと理解できているか怪しいのですが、その思想を持つ人々には彼らの世界があり、そこに何の思惟もなく干渉することは良いことではないのでしょう。その点では、以前読んだ『手話の世界を訪ねよう』と通ずるものがあると感じました。

先生もとても親しみやすい気さくな方でした
 そして後半のコトパティオでは、外国人の先生と私たちでいくつかゲームをしました。

 まずは紙に自分のことについて3つ、そのうち1つは嘘で文を書き、それぞれ質問をしながら嘘の文を当てるというものでした。(私はうっかり嘘を2つ入れてしまったので正解当てゲームになってしまいました(笑))英語が苦手な私には質問をどう表現したら良いか分からず先生に助けてもらった部分もありましたが、核心に迫る質問をしてみるなどとても面白かったです。

 それからカードの束と砂時計のような道具を使い、5秒のうちにカードのお題を英語で答えるといったゲームを行いました。中でも特定の色の入った国旗を3つ挙げるというお題は元々の知識が必要なのでなかなか難しく、さらに英語に変換するため5秒はあっという間に過ぎてしまいました。こちらもとても面白くて楽しかったです。

 コトパティオには私たちの他にも学生や留学生が数人来ていました。この空間にいる人みんなが楽しそうにしていて、明るく楽しい異文化交流ができる場所でした。機会があればまた行ってみたいです。その時にはもう少し英語力もつけたいと思います(笑)

2017年6月28日水曜日

第9回、第10回ゼミ

担当教員の相澤です。休講を挟んで、少し更新の間があいてしまいました。第9回、第10回ゼミの活動を報告します。二回の授業では「映画を読む」をテーマに、「ズートピア ZOOTOPIA」という作品をみんなで読み解きました。

まず第9回授業で「ズートピア」をみんなで鑑賞しました。昨年公開されたばかりのディズニー映画なので、ご覧になった方も多いかもしれません。ズートピアは、「肉食動物と草食動物が平和に暮らし、皆が夢を追うことができる街」です。そんなユートピアのような街に事件が起きて、主人公のうさぎ警官ジュディが事件を追ううちに…ネタバレしては面白くないので、ここでやめておきます。

この作品は動物たちを主人公にした子ども向けの映画のように一見見えますが、現代社会を批判する強いメッセージが込められています。私は、そのメッセージとは何か、どこからそれが読み取れるのかを次回発表することを課題として、鑑賞するように指示しました。学生は、物語と映像を楽しみつつ、こまめにメモを取りながら鑑賞しました。

さて、続く第10回の授業では、どんなストーリだったかをみんなで確認した後、ゼミ生各自が読み取ったメッセージとその根拠を発表しあいました。みんなで読み取ったのは次の二つのメッセージです。まず第一のメッセージは、肉食動物と草食動物の対立は私たちが生きる現実の社会の差別のメタファーであり、それを批判しているというものです。私が「ズートピア」を公開時に見たときに理解したメッセージも、これでした。

もう一つ学生たちが指摘してくれたのは、正義感に溢れた主人公ジュディが、実は自分の中の偏見や狭いものの見方、閉じた価値観に囚われていることに気づき、そこから一歩踏み出す成長物語として作品を捉える解釈です。すなわち、観客に対して、自らを振り返り、気づかないうちに自分と違うものに閉じてしまっていないかと問いかけるメッセージが読み取れるというわけです。

実は私は、この二つ目のメッセージを読み取るにいたっておらず、学生たちの指摘を聞いて、なるほど!とすごく納得したのでした。授業を通して、私自身が学生に教えられるとともに、もう一度「ズートピア」をじっくり見直したくなりました。

 いつもは本を読んで議論をする相澤ゼミですが、映画も本と同じように様々な理解、解釈が可能です。映画を見るのは楽しい、そしてあーだこーだ議論するのもすごく楽しい、そして議論を通して新たな発見が得られる。これが今回の授業を通しての、私から学生へのメッセージです。伝わったかな?

2017年6月12日月曜日

2017年度 第8回

 ゼミ生のRです。

  8回ゼミを行いました。今回のゼミは、大野更紗著『困ってるひと』を全員で読み、各々が印象に残った内容を挙げディスカッションを行いました。


  主なテーマとして挙がったのは以下の2つです。
・現代医療に感じる不条理への解決策や理由
・困ってるひとの存在を知った上で、助ける人と助けない人の違いとは何か
その他にも、本書内の人物の行動について意見を述べたり、人物間の関係性について深く考察をしました。



  私はディスカッションの中でも、上記の主なテーマ二つ目に挙げた「困ってるひとの存在を知った上で、助ける人と助けない人の違いとは何か」についてが、非常に印象に残りました。生きている一人一人に個々の生活がある以上経験や環境はもちろん異なってきますから、これだ!という答えはきっと無いのだと思います。ですが、それをふまえた上でもこのディスカッションは大変有意義なものでした。自分が、何か困ってるひとを助けようと思う時はどういう感情が働いているのか等、行動を見つめなおす機会になりました。それと同時に、本書内で出てくる難民のように、自分とはどこか離れていると感じてしまいがちな人達をどうして私達は助けることをせず、ただ報道等で状況のみを知っているというかたちにとどまってしまうのか。その答えも完全なものではありませんが、以前よりも自分の考えというものはまとまってきたように感じます。

  『困ってるひと』は非常に読みやすく、学ぶことや考えさせられることが多い本でした。今回のディスカッションをここだけのものにせず、自分の考えを構築する一つとして、残していきたいと思います。

2017年6月6日火曜日

  こんにちは(こんばんは?)、ゼミ生のDです!

  今回は先生含め、ゼミ生のみんなで六本木の「森美術館」へ行きました。

  普通にゼミ活動をして、僕が3限があったために集合時間が15時になってしまいました…

  さて、今回は2つの展示を見に行きました。1つは、「大エルミタージュ美術館展」へ行きました。

エルミタージュ美術館とは、1764年にエカテリーナ2世(在位1762-1796)が取得し、美術館の基礎となったコレクションから、歴代皇帝が国家の威信をかけて収集した美術品、個人蒐集家のコレクションまで、エルミタージュ美術館の所蔵品はおよそ310万点。そのうち絵画作品だけでも1万7千点に及びます。(http://hermitage2017.jp/highlight.htmlより)
作品を鑑賞するゼミ生。
(撮影許可されている作品です。)
  今まで僕は、美術を愉しむということができなかったのですが、事前に読んだ「西洋美術史入門(池上英洋)」のおかげで絵画にはキチンと込められた意味・作られた意味があるとしれたので、1つ1つの絵画をじっくりと愉しんで見ることができました。(ただ、長いこと立っていたので少し脚が疲れてしまいました…)

  2つ目は、「N.S.ハルシャ展 〜チャーミングな旅〜」です。
N・S・ハルシャは1969年、南インドの古都マイスールに生まれ、現在も同地に在住し活動しています。インドの現代アートは近年の急速な経済成長や都市化とともに、国際的な注目を浴びていますが、N・S・ハルシャもこの10年間、世界各地で開催される国際展に数多く参加し、作品を発表しています。その一方で、南インドの伝統文化や自然環境、日々の生活における人間と動植物との関係など、自らを取り巻く「生」と真摯に向き合いながら、独自の立ち位置を確立してきた作家でもあります。(http://www.mori.art.museum/contents/n_s_harsha/index.htmlより)
   さっきの、「大エルミタージュ美術館展」とは違い、展示されてるもの全て撮影をしても良いところや全体的に明るい雰囲気でリラックスしながら作品をみることができました。その独特な世界観はとても目を惹くようなものばかり気づけばその世界にのみこまれていました。

 最後になりますが、こういった課外活動はとても刺激になるのだととても思いました。

2017年6月5日月曜日

2017年度 第7回


ゼミ生のYです。

 今回は、課外活動で森美術館にて大エルミタージュ展を鑑賞するにあたって前回各々が選んだ西洋美術に関する本を発表しました。

 まず最初にDさんが池上英洋著『西洋美術史入門』を発表しました。美術史とは何か、どのような背景で描かれたのかなどを、芸術作品は人類の歴史の大部分を占める「メディア」として読み解き解説していくという内容でした。芸術家は創作活動をするためにパトロン(支援者)の注文によって描くものが制限されてしまうということで、芸術作品という分野でも需給にあったものを作らないと食べていけない、想像しているよりシビアな世界なのだと感じました。

 次に私Yが岡田温司著『処女懐胎 描かれた「奇跡」と「聖家族」』を発表しました。聖母マリアはどのようにしてイエスを身ごもったのか、「無原罪」という「無いもの」を描く難しさ、マリアの母アンナの辿った運命などを様々な学問の視点から考察していきました。受胎はなんと耳から聖霊が入ったからとされているなど、当時信じられていた話を絵画と絡めて紹介されていてとても興味深かったです。

 そしてRさんが西岡文彦著『ピカソは本当に偉いのか?』を発表し、「ピカソの絵は美しくない」という著者による導入からピカソの芸術的才能や経済的才能について紹介しました。芸術家でありながら美術市場の可能性を正確に見抜いて分析し、売り込んでいくような打算的な性格を持っていたところに経営学部生の私としては興味をひかれる部分があり、面白かったです。

 最後に相澤先生が山我哲雄著『キリスト教入門』を紹介されました。人間的な人生を歩んできたイエスがどのようにして神の子として人々に受け入れられるようになったのかや、ローマ・カトリック教会においてプロテスタントはどう生まれたかなど、キリスト教の始祖について解説する内容でした。存在そのものが神と一致しているとされるマリアに神の創造し存在であるイエス。人間の形をしていながら神性を持った彼らの存在が、より人々に近く感じられたことで多くの信仰を集めることになったのだろうと考えました。

 今回の発表を踏まえて美術館見学に行ったことで西洋絵画の鑑賞がいっそう面白く感じられました。美術館見学の詳細のレポートはDさんがアップされています。インドの作家の展示もとても独創的で面白かったです。普段は美術館へはあまり行く機会がなかったので新鮮な気持ちで過ごせました。もっとさまざまな芸術に触れてみたいですね。